神奈川県下で重要性を増す集合配布~戸建て配布とはここが違う

神奈川県の政令指定都市である横浜市、川崎市では、かつては住宅地がエリアの大半を占めていたため、ポスティングにおいては小規模ながらも戸建て住宅や商店を中心とした戸建て配布が主流でした。

ところが核家族化の浸透とバブル期における低・中層マンションの建設ラッシュ以来、現在ではタワー型など高層マンションの建設が相次ぐようになり、集合住宅や集合団地、法人ビルに適した集合配布がメインになりつつあります。

神奈川県を代表する2大都市の1つである川崎市を中心に、直近の事例を挙げながらポスティング形態の変化を解説したいと思います。

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神奈川県下で最も注目を浴びる配布エリアとは?

神奈川県でのタワー型マンションの建設ラッシュで集合配布化が進む横浜市と川崎市。
ここ数年を見る限りでは、その他の自治体も同じような動きが加速しているようですね。

中でもポスティング業界から注目を集めているのが、かつては低層マンションや住宅地、商店がエリアの大半を占めていた川崎市中原区の武蔵小杉駅周辺です。
武蔵小杉は品川、新宿、渋谷、横浜に30分以内、池袋や東京駅などには乗り換えなしで1時間以内、さらには新幹線の停車駅であることに加えて羽田空港へのアクセシビリティも優れていることから、今や関東圏のターミナル・スポットとして人口が急増しています。

同エリアでは時代と共にポスティングの形も大きく変貌を遂げつつある模様です。

ウェートを占めつつある集合配布と戸建て配布の決定的な違いはコレ!

イメージ的に戸建て配布はコツコツ型、集合配布はスピード重視型と表現した方が分かりやすいかもしれません。

一軒一軒にチラシを投函する戸建て配布は、粘り強くて真面目なタイプの人に向いているのではないでしょうか。
他方、マンションや団地といった集合住宅の複合ポストに同時投函する集合配布は、せっかちで時間のない人に向いているかもしれませんね。

都市型家族を象徴する核家族化の進行、バブル期以降の低・中層マンションの建設ラッシュ、そして現在の高層マンションの建設ラッシュで集合住宅・大規模団地への配布にウェートが占められるようになったのは自然な流れといえます。

ちなみにポスティング業界における戸建て住宅と集合住宅の数え方はそれぞれ違います。
独立したユニットである戸建て住宅は「軒」、各家庭が壁に隔てられて共同生活する集合住宅は「棟」、集合住宅に集まる各家庭は「戸」で表現されます。

現場で多用される言葉として豆知識程度に捉えていただければ・・・と思います。

配布方法の違い

戸建て住宅へのポスティングが中心だった頃は、区分けされた住宅・商業街をまんべんなく回る軒並み配布が中心でした。

近年の集合住宅を対象にしたポスティングでは、区域に点在するマンションや規模の大きな集合団地、法人ビルを中心とした指定配布またはランダム配布が主体になっています。

配布種別の違い

戸建てが中心だった頃は抱き合わせ投函(併配・重配)など業者の裁量が大きかったのですが、現在はクライアントの要望で単配を余儀なくされています。

チラシの違い

戸建て住宅への配布対象チラシとしては、食品・美容系チラシに加え、セカンドハウスを謳い文句とした中古分譲マンションの販売告知チラシが定番でした。

近年は単身・ファミリーと世帯を問わない形でマンション入居へのニーズが高まり、築古賃貸アパート・マンションの居住者を対象にした新築分譲マンションなどの不動産系チラシが目立つようですね。

投函のモラルの違い

1軒が1つのポストを所有する戸建て住宅や商店への配布では丁寧な投函が見られていました。

ところが1か所に集合ポストが設置されている集合住宅・集合団地・法人ビルへの投函はポスティング業者や投函員が効率重視に走るためか、チラシが溜まっている状態であるにもかかわらず無理やり押し込まれ、ポストが一部破損しているケースが目立ちます。

非常識かつ雑で迷惑極まりない投函が、回収・罰金・通報などの強硬なチラシ禁止物件の多発化に結び付いていることは言うまでもありません。

単価の違い

戸建て配布では時間と労力がかかって配布効率が悪い反面、配布単価は見合う形で高めに設定されているのが普通でした。

近年、集合配布にシフトするうちに配布効率は大きく改善されましたが、ポスティング業者や広告主のコストパフォーマンスによっては単価割れが目立つように・・・。

広告主にとってチラシはコスト、ポスティング業者や投函員にとっては利益(収益や売上)になるのですが、最適な広告マーケティング手法を探りながらムダを省きたい広告主としては、コスト削減に一定の理論性やパターンを持たせたいのが正直な所です。
だから双方のギャップが埋められない状況が続いています。

まとめ

実質的に共同生活を余儀なくされる集合住宅や集合団地に住むのと、1国1城の主としてマイホームを構えるのでは、どちらのニーズが勝っているのか・・・この問いに対する答えはその人の置かれている生活環境や経済状態によって千差万別でしょう。
ただ、建て売り住宅に対する需要は今も昔も変わりありませんので、戸建て配布が廃れることはまずありえませんし、住宅の数もまだまだ戸建て住宅が圧倒的なシェアを占めています。

戸建て配布と集合配布それぞれには特徴がありますが、ポスティング業界で両刀使いになれるよう日々研鑽してくださいね。

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