梅雨のポスティングで気をつけたいこと

ポスティングの仕事で一番辛い事の1つ、それは天候を選べない事でしょう。

特に海沿いに面した神奈川県では天候の変化が激しく、頻繁に小雨が突然のどしゃ降りに変わる事も珍しくありません。

特に梅雨のシーズンではその傾向が著しく見られ、たちまち投函員が大雨との格闘に陥る光景が・・・。

なんとか濡らさないように、それでも努力の甲斐なくチラシが濡れてしまった・・・そのような時、どのように対処すれば良いのでしょうか。

まずはポスティング業界で定義されている「チラシが濡れた状態」の解説から入り、実際に濡れた場合のワンポイントアドバイス、そして梅雨のシーズンのポスティングにおいて留意すべき他の注意事項をお伝えしたいと思います。
梅雨のポスティングでの注意事項
image:photoAC

どういった状態が「チラシが濡れている」事になるのか?

定義そのものは広告主やポスティング業者によって若干の違いはありますが、神奈川県下のポスティング業界内で通っている認識としては

「雨によってチラシの端の破損が目立つ」状態

または

「チラシそのものがびしょびしょになってふやけている」状態

を指すものとされています。

例えば雨粒がチラシに付いたとします。

即座にタオルで拭き取れる程度のものであれば、そのチラシは「濡れた」状態ではありません。

では、以下のケースはどうでしょうか。

投函の際、水滴のついたポストの開閉口でチラシが破れてしまった・・・

屋内に設置されているものはいざ知らず、屋外ではポストの上に必ず雨どいがあるとは限りません。

おびただしい水滴がついた野ざらしの郵便ポストに、紙質が柔らかくて薄いチラシを投函しようとして破れてしまったというケースを想像してみてください。

破れたチラシをそのまま放置すると投函側の責任問題に発展する怖れがありますので、この場合は濡れた・濡れないに関係なくチラシの回収が必要です。

雨粒が所々チラシに浸み込み、その部分がふやけてしまった・・・

程度にもよりますが、ふやけ具合が目立たなければ再利用はなんとか可能でしょう。

但し見た目の悪さから、チラシの受け取り主が抱く商品・サービスに対するイメージは確実に害されます。

再利用の是非については、雇用先の広告主やポスティング代行業者の指示を仰いでください。

チラシを水たまりに落として水浸しになった・・・

チラシの紙質に関係なく、そのチラシは再利用できません。

その場では綺麗に水気を拭き取れたとしても、時間が経てば湿気でチラシがふやけてきます。

つまり、既に「濡れた」状態に。

投函すればクレームの元となりますので絶対に使用せず、広告主もしくはポスティング代行業者にそのままの状態で返却しましょう。

悪天候時における業者間のすり合わせは梅雨時の必須事項

朝方は晴天で投函も順調だったのが、昼前から急に雲行きが怪しくなって突然大雨が降り始める・・・。

この気象現象が太平洋側に位置する神奈川や東京など、関東圏での典型的な梅雨の特徴です。

『ポスティングも半分まで終わっているものの、あまりの大雨で身動きが取れなくなって待機を余儀なくされた。どうしても残りが投函できず、いたずらに時間ばかりが経過していく・・・』

ポスティングに従事する人は誰しも、このようなジレンマを体験した事がおありではないでしょうか。

ここでの大きなポイントは、ポスティング関係者間のすり合わせです。

具体的には広告主とポスティング代行業者は予め、悪天候時の配布基準を決めておく必要があります。

  • 急な悪天候時における待機の所要時間
  • 配布ノルマの下限設定(例:通常は8割だが悪天候時は5割など)
  • ノルマ未達の場合の再配布に関する業者側のスケジュール調整とその手順の確認
  • 雨天手当など特別報酬の適用の是非

やや難しい話になってしまいましたが、上記内容が懸案になります。

特に梅雨シーズンではこういった取り組みは必須だと言えるでしょう。

時には見極めも必要だが、投函員が勝手に中止の判断を下さない

たとえ当日の配布ノルマが3000枚で実際の配布が1500枚だったとしても、悪天候の場合には投函員が途中でポスティングを切り上げても止むを得ないとお考えの人もいるかと思います。

しかしこの考え方は色々な意味で問題でしょう。

これはポスティングのベテラン・初心者いずれにも言える事ですが、投函員には中止の是非を決定する権限はありません。
(事前に中止の是非を自分で決めるよう指示されていれば話は別ですが・・・)

状況判断で中止を余儀なくされる場合でも必ず上司や雇用主、広告主に判断を仰ぐ必要があり、勝手に中止にはできません。

少なくとも業者の体面やコストが絡む以上、物事は慎重に推し進める必要があります。

仮に自分勝手にポスティングを中止して帰宅した後、しばらくして天候が回復した場合の事を考えてみましょう。

天候が回復してポスティングを再開するのであれば、時間指定のチラシでない限りは特に問題は生じませんが、その後も配布しなかった(出来なかった)分は「契約不履行」に相当して確実に広告主からクレームが出ます。

ましてや梅雨時を含めた悪天候下で、そのような意識や態度でポスティングを続けていれば、やがて業者の信用問題に発展して取引の一切が中止になるかもしれません。

一介の投函員に出来ることはごく限られていますが、アルバイトであろうと、業務委託員であろうと、何らかの形で組織に属する以上は決められたルールに従って行動しましょう。

ずぶ濡れチラシは絶対に捨てないでそのまま返却するのが業界のマナー

最後に、ずぶ濡れになったチラシは絶対に廃棄しないようにしましょう。

これは故意に濡らした訳ではないとする、いわば身の証を立てる意味にもつながります。

ポスティングの大ベテランともなれば、チラシの濡れ具合で投函員がどのような扱いをしてポスティングに携わっていたのかが一目で分かるそうです。

基本的によほどの破損率でなければ、広告主から弁償を求められる事はまずありません。

後学や配布指導の一環としてチラシを提出させる意味合いが強いので、その点はあまり気にしない方が良いでしょう。

まとめ

日本は温暖湿潤気候に属しますので四季の変化に富んでいます。

そのため冬から春、春から夏などのように季節の変わり目には必ず、長期に渡って雨が降り続けることがあります。

6月上旬から7月下旬にかけ、日本列島を横断する梅雨前線はその最たるものだと言えるでしょう。

長く続く悪天候下でのポスティングは大変で、時には投げ出したくなる気分になるかもしれません。

梅雨時の配布基準を事前に話し合い、特別に取り決められたルールに従って粘り強く、そして普段より一層丁寧に、責任感を持ってポスティング活動に従事しましょう。

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