ポスティングしていると急に体の不調を感じてしまい、一旦手を休めてしまった…そのような経験をしたことがありませんか。
特に夏場は体調の変化が激しく、厳しい日差しの中でポスティングしていると頭痛がする、体がだるくて吐き気がする、無性に喉が渇く、まぶたが重いなどの症状に見舞われがちです。
急に体調が悪化しても慌てないよう、まずは正しい知識と対処法で回復を図りましょう。
目次
症状について知る前に知っておきたい最低限のこと
日射病・熱射病・熱中症…いずれも熱に関係する症状ですが、どれも夏場のポスティングにつきまとう恐ろしい病気です。
最近は熱中症がよく日常で話題になっていますが、実は日射病も熱射病もれっきとした熱中症の仲間。ちょっと分かりにくいかもしれませんね。
日射病と熱射病は、病気の原因が違うだけで実は医学的には熱中症に分類されています。
その原因を知ることで、今自分がかかっている病気が「日射病」なのか「熱射病」なのか、あるいは重度の「熱中症」なのかが判別でき、適切な対処ができるようになります。
以下、日射病・熱射病・熱中症そして目の不調に関係するドライアイについて取り上げていきたいと思います。
image:いらすとや
帽子も被らずに太陽の日差しを浴びながら一軒一軒配っていると…?
夏場に帽子も被らないでポスティングするのは、はっきり言って自殺行為です。
いくら暑さに慣れていても、直射日光を決して軽く見てはいけません。
気づきにくい日射病のサインとは?
炎天下の下、次第にめまいや吐き気がしてきた…そんな状態が日射病のサイン。
日射病は太陽の熱光でかかる屋外での病気ですので、人間の体で最も高い位置にある頭部が晒されるとかかりやすくなります。
単にめまいや吐き気がするだけで済まない日射病の怖さ
日射病の怖さはそのままにしておくと、昏睡状態から意識不明の重体に陥りかねない点です。一旦症状が軽くなっても、急に容態が悪化することもありますので気を抜かないようにしましょう。
もしポスティング中に日射病にかかったら?
車に例えればエンジンのオーバーヒートと同じ状態のヒートアップした体。
直ちにポスティングを中止してコンビニやスーパーなど、涼しい店内に避難しましょう。
そして体熱が低下するまであまり体を動かさないようにしましょう。
もしくは木陰が日陰で横になり、出来るだけ全身を冷やしてください。
額以外にも体熱が溜まりやすい首や後頭部、脇の付け根や脊髄などは特に念入りに。
意識があれば、思い切って救急車を呼ぶのも手です。
熱のこもっている屋内で長時間チラシの投函を続けると…?
熱中症はかつて症状の軽い順に
① 熱失神(=日射病)
② 熱痙攣
③ 熱疲労
④ 熱射病
の4つに分類されていましたが、現在は熱中症という1つのくくりで呼び方や表記が統一されています。
この中で最も重い症状が「熱射病」で、このレベルになると死の危険を伴います。
例えばマンションの集合ポスト付近は夏場、空調がないばかりかドアで締め切る物件が多いため、相当に熱がこもった状態になります。
そういった場所で長時間チラシの投函を続けるとかかりやすい病気が熱射病。
熱射病は屋外・屋内を問わずかかる病気で、一度かかると自力での回復は難しいと言われています。
熱中症のレベルで表現すれば、①~④全てを網羅する大変危険な状態です。
熱射病を疑うべき兆候とは?
日射病同様にめまいや吐き気などの症状を覚えます。
他にも急に汗をかかなくなった、手足が痙攣する、体の力がいきなり抜けるなども兆候として挙げられます。
良く似た症状の日射病と熱射病、たった一つの違いとは?
めまいや吐き気の進行具合が、日射病よりも熱射病のほうが早いというのが大きな違いです。また意識の昏睡度も熱射病の方がひどく、放置していると意識不明のまま死に至ります。
(日射病は熱中症レベル①の「熱失神」、熱射病は同レベル④の「熱射病」に相当)
ポスティングで熱射病にかかった場合に取りたい対処法
日射病と違って自力での回復は厳しいものがあります。
殆どのケースで入院を余儀なくされるでしょう。
ろれつが回らなくなるなどの言語障害が起きる、汗をかかないため体全体が異常に熱いなどの症状を少しでも覚えたら、携帯電話で発話できるうちに救急車を呼ぶか、ポスティング中であれば住人や管理人に助けを求めるなどの応急処置を取りましょう。
生死を分けるものは救出までの時間、ただそれだけです。
喉はカラカラで体が熱いままポスティングを続けると…?
屋内や屋外でポスティング中に激しい喉の渇きを覚える、汗をかかなくなって体温が上昇
する状態で物件から物件へ移動する…このような場合、不足しているのは「水分」です。
今こそ熱中症のことを正しく理解しましょう
日射病や熱射病の総称である熱中症は別名「脱水症」とも呼ばれ、いずれもこまめな水分補給を怠った場合に発症します。
喉の猛烈な渇きや体のだるさ、全身の力が抜ける、急激な体温上昇はいずれも水分不足によって引き起こされる症状です。
特に発汗による体温調節は急激な気温の上昇から身体の機能を守る、大事な生体メカニズムの一つ。汗っかきだから水はなるべく飲まないという考えは、少なくとも夏場においては捨てましょう。
熱中症は投函に「熱中」しすぎるとかかりやすい?
「喉は乾いてへとへとだけど、あと一軒回れば一段落するからそれまで頑張ろう。」
「あと数枚で今日のチラシの投函が終わるから、区切りの良い所で休もう。」
「終わったら思いっきりジュースを飲もう。」
という考えも良くありません。
病気は悠長に待ってはくれないのですから。
対処よりも予防~熱中症はこまめな水分補給で防げる
作業中であってもなくても「なんだかおかしいな」と自覚する前のこまめな水分補給が、熱中症予防を考える上で最大のポイントです。夏場のポスティングはこれに尽きますね。
チラシがかすむ?投函中や移動中にまばたきが増えるのは…?
今まで何ともなかったのに、なんだかチラシがぼやけて見え始めた…そんな体験をしたことがありませんか。
脱水症状が起きると併発しやすいのが目のかすみや疲れ・充血、かゆみや痛みといった不快感、まぶたの重みや痙攣、目がしょぼしょぼしてどうしようもなく涙が溢れるなどの諸症状です。
夏場の乾燥で目の表面に潤いがなくなった状態が「ドライアイ」。
放置すると目が傷つき、角膜炎や結膜炎を引き起こす可能性があります。
目の異常を訴えるドライアイの兆候とは?
目がしょぼしょぼし始めたら、目の表面に保湿用の涙がなくなってきたというサイン。
目を皿のように大きくしてポスティングに集中するのは良いのですが、まばたきがつい減ってしまうとドライアイを招く原因になります。
ドライアイだと感じた場合の対処法
ポスティングをいったん中断して目の疲れが取れるまで閉じる、濡らしたタオルをまぶたに当てる、ドライアイ専用の目薬をさすなどして目の潤いを取り戻しましょう。
まとめ
夏のポスティングでは他にも動悸や息切れ、酸素欠乏症や貧血などの症状に警戒しましょう。
一人で活動することが多いポスティング、自分の身は自分で守ることを第一に考えながら夏本番を乗り切ってくださいね。